みんなの風水:目次

その椅子は誰のもの?



前の二つの章でも少し触れましたが、会社の人事と各方位の性質とは、密接な関係があります。人事というのは、しかるべき人が落ち着くべき所に落ち着けば万事順調に運ぶのですが、一つ間違うと、トンでもないことになりがち。なんだかギクシャクして思う存分能力を発揮できないどころか、下克上が起こって会社の存続そのものが危うくなることさえあります。
適材適所というのは、人間そのものにもいえますが、方位に関しても言えることなのです。この章では主に、商店ではなく会社、事務系の事業所の中で、どの位置にどんな人が座れば良いかを述べます。

※この章のテーマではありませんが、ビジネス風水の特徴は、例えばその業種にとってポイントとなる位置が玄関であっても、吉相になるということです。これは住まいの風水の場合との、大きな違いです。
例えば北(坎宮)は事業でいえば、水もの、酒、魚、医療、翻訳、印刷などの意味がありますが、これらの商品を扱う会社が、北向き(北玄関)であると、その事業に適した吉相となります。
ただし気をつけて頂きたいことは、玄関というのはそのままですと欠け込みの意味が出てきますので、少し張り出して、気の流れもうまく蓄えられるようにコントロールすることが重要です。これは立地条件も関係してきますので、総合的に見なければなりません。



その方位にはどんな意味があるか

太極

意味でいえば……人間的度量、個性、政治力、指導力
職場でいえば……社長室、会長室、基幹業務
人間でいえば……社長、会長、指導者

事業所と指導者の基本的な能力に影響します。この場所には代表者が座っているか、しっかりと事業所の基幹業務があって動いていれば良いのですが、水場だったり階段やエレベーターですと、どうしても社内の管理に支障をきたします。


北(部下の宮)

意味でいえば……部下、駆け引き、根回し、交渉、援助引立、専門性
職場でいえば……研究、開発、専門、人事、顧問、営業部門
人間でいえば……中堅幹部(男性)、スペシャリスト

この方位は研究、開発をする業種にとっては非常に大切な方位です。北というのはものごとの一番はじまりですので、基礎的な仕事を練り、積み上げ、形にしてゆく場所です。
特に専門知識、技術力、緻密な計算の必要な業種では、基幹業務の底力がこの位置で決まります。不潔になっていますと健康に悪影響があります。
何かの研究、開発をする専門家、または営業が座るのがベスト。


北東(欲望の宮)

意味でいえば……理財性、探求心、欲求、財務、不動産
職場でいえば……経理、総務、不動産業、土木、金融、開発部門
人間でいえば……若い男性、相続者、反逆者

この方位の意味する開発というのは、北のそれとは違い、停滞していた事業に何か新しい展開を求めてゆく意味での開発です。鬼門ですので、全てが成功するとは限りませんが、当たると大きいでしょう。
不動産、金融業では特に大切な方位ですが、あまり欲を張ってこの方位を張り出したりすると、手を広げ過ぎて収集がつかなくなる恐れがあります。大きな会社ならば、総務が良いでしょう。
不動産、金融、質屋などでは、この北東向き(玄関)でも構いませんが、普通は壁になっている方が無難です。


東(創造の宮)

意味でいえば……企画力、バイタイティ、覇気、独創性
職場でいえば……企画室、開発、宣伝、マスコミ、情報部門
人間でいえば……新人、若い男性、長男

会社全体に活気を漲らせてくれるのがこの方位にいる人。斬新な発想が欲しい時には、この位置にいる大学出たての若者を起用してみましょう。特に宣伝コピーなどには、卓越したアイデアが出る場合もあります。
インターネット関連会社なんか、この東の位置を大切にしないと、情報戦争で遅れを取ってしまうでしょう。
この位置は人と物と情報が忙しく行き来するのに向いていますので、活動的、先進的な人をこの位置でうまく使えばグー。


南東(信用の宮)

意味でいえば……取引交渉、営業、信用、融通性
職場でいえば……営業、常務、専務、受付、広報部門
人間でいえば……中堅幹部(女性)、補佐役、営業マン

この方位は、一番世間の誤解の多い場所です。日当たりが良いから有効に生かそう、と思いがちですが、東と同様、人と物、情報の出入りに一番適した場所ですので、この方位の働きを有効に使って、事業を発展させたいところです。
一番良いのはどんな業種であっても玄関、受付を置くことです。営業部を置いたり、情報のやり取りをするにも向いています。間違ってもこの部屋でゆっくり日向ぼっこしようなどと考えてはいけません。
もし部屋だった場合は応接室にするか、コンピュータ、電話などの情報機器を置いて、どんどん活性化させましょう。
会社の顔となる受付、営業マンが出入りするのがベスト。


南(先見の宮)

意味でいえば……美的センス、現代感覚、知識、洞察力、文書、言語
職場でいえば……管理、企画、官公庁関係の仕事、宣伝部門
人間でいえば……中年女性、美人、聡明な人、言葉を扱う人

知的なものを扱う業務には非常に大切な場所です。ここに企画部門を置けば、時代感覚の先取りをする、非常に鋭敏なアイディアが出るでしょう。ただし、あくまでも頭脳労働が中心となりますので、地道な仕事を積み上げるのには向きません。
玄関、窓になっていても、真南の中心線を避ければ吉相です。美的センスの必要な業種では、デザイナーが座ったり、ショーウインドにしても良いでしょう。
言葉を扱う人の位置すべき場所は、南と北がありますが、北はどちらかというと文章とか翻訳、印刷に向き、南は文書(書類)、印鑑、宣伝コピーなどを扱うのに向いています。


南西(営業の宮)

意味でいえば……勤労、努力、協調性、生産
職場でいえば……工場、労務、総務、営業、秘書部門
人間でいえば……中年女性、老女、女房役

あまり目立ちませんが、大切な場所です。事務系の事業所ではしっかり壁になっていて、水場でなく、暖かい感じになっているのが吉相です。
ディスカウント業、大衆的な衣食住に密接した物を扱う業種では、この南西向き(玄関)も良いでしょう。
頭脳労働ではなく肉体労働で、具体的に物品を生産し、販売する場所ですので、工場には一番向いています。
事務系では、雑務の面で縁の下の力持ちという位置ですので、この位置を適当な人がしっかり固めていないと、つまらないことに悩まされがちです。


西(金銭の宮)

意味でいえば……金銭の出入り、説得力、社交性、融通性
職場でいえば……経理、営業、接待役、レジ、娯楽室、音楽室、食堂
人間でいえば……若い女性、金融業者、話の上手な人

事業所の中では、特に現金の出入りの鍵を握ります。貯める位置ではなく、出入り、融通する場所です。
ここは業種によって扱いが違います。金融商品や若い女性を相手にする業種では、この西向き(西玄関)も良いですが、張り出していることが条件です。
もし、西が窓か玄関で金銭の回転がうまくいかない事業所は、その事業にとって凶相ですので、窓であれば塞ぐか、南東、東玄関の事務所に変わられた方がよいでしょう。西(七赤金星)の象というのは、わりあい効果がはっきり現れますので、すぐに分かると思います。
外交、話の上手下手などもこの位置の良し悪しがポイントとなります。
台所やシャワー部屋などの場合は、なるべく水気を滞らせないようにして下さい。この位置がどんな作りであろうと、若い女性がポイントとなります。


北西(活動の宮)

意味でいえば……責任、管理能力、実行力、活動力、社会的地位
職場でいえば……社長室、管理部門、OS機器、投資、官公庁
人間でいえば……社長、上司、男性、父親、相談役

この位置を、単純に「北西=水と相性」とする説もありますが、これは誤りです。
北西は活動力、社会的地位、目上との関係を決定する大切な位置ですので、水場であっては、これらの象意が働きません。
事業所の代表者が座るか、わりあい大きな会社であれば、北西玄関も良いでしょう。コンピュータ機器なども適しています。
とにかく権威を象徴する場所ですので、その事業の基幹業務に関係した人、物があることが肝要です。

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