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結婚と不倫の非常識講座


こういう仕事をしていると、つきものの相談があります。主に女性からの相談ですが、その代表例。
「妻子ある男性と、深い仲になってしまいました。奥さんに悪いとは知りながら別れられません。どうすれば良いのでしょう」

こういう時、皆さんだったらどう答えますか?相性が良いとか悪いとか、将来どうなるというような問題には、専門家としてお答えしています。しかし、その疑問に答えたところで、その方が悩んでいる、その悩みじたいが無くなるというものでもありません。この、悩みについて考えてみましょう。
なぜ、悩むのか、悩みかたにもいろいろあるでしょうが、その悩みのもとには共通点があると思います。


不倫ってなあに?

不倫とは、結婚している男女が婚姻外の性的交渉を持つことです。
一般的にいって、不倫とは倫理道徳から外れることです。倫理道徳とは、社会において人の従うべき規範、それもはっきりした法律には入らない常識、規律、こうあるべきだ、というべき観念です。
現代では姦通罪がなくなったので、不倫は法律違反ではなくなり、当人の心の中で、「悪いこと」として存在するようになりました。もちろん、婚姻には義務や制約がありますが、みんなご存知だと思いますのでカット。

しかし不倫の悩みのうち、本当の悩みとは、法律違反になったり、相手の奥さんに損失を与えたり、人に言えないから…という問題ではないでしょう。
相手の本音が分からない、煮え切らない、本当にこの人を信じて良いのだろうか?自分とこの人は本当に愛し合っているのだろうか?というのが、悩みの根本だと思います。

.実際にこういう方を見ていると、「社会的によくないことをしている」とか「日陰の存在でいるのが辛い」という理由で悩む人は、意外と少ないものです。こういう面で悩む人は、まだ不倫初心者?といってよいでしょう。

無料人生相談などで、「妻子ある男性からしつこく言い寄られていますが、本当に信じてついて行って良いのでしょうか」などという相談が多く、回答する方も、「利用されて捨てられないように、彼の人間性と本当の気持ちを良く確かめてから、態度を決めたほうが良いでしょう」などどいうやり取りになりますが、私のサイトではあまりこういうケースはありません。

本当に真剣に相談に来る人は、そんな社会通念や現実的なことには、すでに自分なりの対応が出来ている方がほとんどです。
迷いの根本は、他人からどう見られようが、現実の形がどうなろうが、相手と自分の本当の関係はどうなのか、ということのような気がします。

私は霊能者ではないので、残念ながら、その人個々のケースで具体的なお答えはできません。しかし今まで多くのことを見てきて、こういう問題にはあるパターンがあり、男女関係には社会通念、常識は絶対に通用しないと思っています。


不思議な縁(えにし)

袖摺りあうも他生の縁」という言葉があります。(「多少の縁」と書かないように…。前、5〜6人にテストしたら、全滅でした…)

この意味は、「今世で道ですれ違って、ほんの少し着物の袖が触れ合うぐらいの縁であっても、前の世でやはり同じ時代に同じ場所ですれ違うという縁があったのだ」という意味です。さらに「縁のない者はすぐ傍を通りかかっても、なんの接触もない」という意味を言外に含んでいます。
これだけ、星の数ほど地球上に生息している人間の中で、ある特定の人に惹かれるのは、やはり何かしら、前世からの縁(えにし)があるからです。でも片っぽが、少し生まれてくるタイミングがずれてしまい、20歳以上も年の離れた夫婦もありますね。まあ、大目に見てやってください(笑)。

ネットサーフィンをしていて、このサイトに辿りついたのも、縁があったのだと切実に感じる、というメールをよく頂きます。インターネットで、あるサイトに辿り着くというのは、偶然のようで確かに縁ですね。だから私は、あえて一生懸命宣伝する必要もないと思っています。男女関係も、偶然のように見えても必ず必然性があるものです。


なぜ、その人に惹かれるのか?

人間関係、特に男女関係には、複雑な前世と今世の縁があります。その中で、なぜ特定の人に惹かれるのか、その原因には、あなた自身の「六感六識」というものが根本にあります。少し難しい言葉ですが、簡単に言うとこういうことです。

「あの目、あの顔、あの声が好き。ハンサムでもないのに、何故かどうしようもなく惹かれる。いつも見ていたい、触れていたい。自分のものにして独占したい。いつまでも傍にいたい。ついでにあの人にも私のこと、そう思ってもらいたい」ということでしょう。

あなたが眼で見て、耳で聞いて、鼻で匂いを嗅いで、口で味わって(ハンニバルじゃないけど?)手と肌で触れて、そして心で執着を感じる。そして、常に触れていたいと願う。

それは、触れる習慣がついているからです。
会ってから日数も短く、わずかしか接触していないのに、触れてないと落ち着かないというのは、過去のどこかで、触れる習慣がついているからです。

それは、眼と耳と鼻と口と肌と、心に沁みこんだ癖です。どこかで縁があって接触したために、接触する癖がつき、またそれを繰り返さないと、落ち着いていられないのです。
それも前世、前々世から繰り返して来たものであるほど、直しがたく、強い癖、執着です。

いわば食物の好みと同じといったら、分かりやすいかもしれません。食物の好みは、どうも子供の頃に食べたものが原点になるようですが、あなたの男性の好みは父親が原点であったり、前世で一緒に暮らしていた人が原点であったり…とにかく、多く、長く会って繰り返し接触しているほど、それが強くなります。
好みというのは癖であり、癖がもっと繰り返して習慣性となり、自分で止めようとしても止められなくなったもの、それがいわば「業」(ごう)となります。ここまで来ると、生まれ変わってもまだ、前世の業が残っています。そして同じようなものを好み、同じような運命を辿ってしまうことになります。

それが順縁であれば人生すんなりといって幸せになれるでしょうし、逆縁であればどうも食い違いが多く、親の反対やアクシデントにばかり遭遇して、人生に疲れてしまう、ということになります。

わりと簡単でしょう?あなたが彼に惹かれるというのは、そういうことなのです。男性は母親に似た人を好む傾向がありますが、やっぱりお母さんと一緒にいる時間は一番長いですね。
今世では父親と息子で一人の女性を取り合いします。そして、この世以外の場所で、「今度生まれたら誰と結婚したい?」と聞かれたら、「お母さん」と答える確率がとっても高くなります。だから男性はぜんぶマザコンなんですね。


彼の気持ちは?

でもやっぱり、彼の気持ちが知りたいとおっしゃるあなたへ。私は、あえてこの問題は本筋ではないと申し上げます。
「妻と別れたら結婚しよう」「君を一番愛している。この気持ちに偽りはない。結婚しているとかいないとかいう問題とは別物だ」などといろんな台詞はあると思いますが、現実にその男性は、結婚したままであなたと付き合っているのでしょう。
「もうすぐ離婚するから、そしたら結婚しよう」というのは、離婚してから言え!と誰だって思います。だからそんな事は問題ではないのです。

約束手形を打つ人は、あっちでもこっちでも手形を切る傾向があります。払えないのにクレジットカード使う人とおんなじ。だからそんな言葉を当てにしたって、しかたがないのでは?
妻子ある男性と付き合うからには、やはり、リスクを覚悟しておく必要があります。女性ばかりがリスクを負うのは不公平だ、という人は、最後まで読んでください。


取ったら取られる

と、ここまではどこの人生相談で言うことでしょう。しかし、私があえて苦言を呈すれば、あなた自身に、どこか真っ直ぐでない部分はありませんか?例えば、人のものが羨ましい、隣の芝生は青いという傾向はありませんか?

芸能界のタレントの付いた離れたを見ていていつも思うのは、(いやあ、よく世間の男女の愛憎悲喜こもごもを、人前で凝縮して見せてくれるもんだ)ということです。人のものを寝取った人は、必ずまた取られるか、不治の病で夭折したりします。あれは、取られた女の執念が取り付いて病気にさせたのか、というくらい、必ずですね。
筆者は芸能オンチなのであまり沢山は思い出せませんが、ちょっと電車で週刊誌の吊広告を眺めるだけで、枚挙に暇がないくらい、次から次と出てきます。芸能人というのは、「こんなことをしたら、こうなってしまうんだよ」という教訓を、体を張って一般人に教えてくれる、観音さまの代理かと思っているくらいです。あんなキツイこと、とても普通の人にはできませんから。

本当は、取るとか取られるというぐらいおかしなことはないと思います。
その男性は奥さんのものではなく、あなたのものでもなく、他の誰かのものでもありません。彼は彼自身のものです。あなただって、あなた自身のものでしょう?

あなたが「私の身も心も彼のもの」と思うのは勝手ですが、彼にその考え方を強制してはいけません。
どういう訳か、いつも妻子ある男性と縁ができてしまう女性は、人のもの、自分のものという意識が強く、その先にはやはり、人のものが良く見える、取ってやりたい、という性癖がどこかにあるような気がします。
彼が独身だったら、果たしてそんなに燃えたでしょうか?その男性も、自分が独身であったら、あなたとはつき会わなかったかも知れません。(結婚を迫られたらどうしよう)と二の足を踏んでいたかも知れませんよ。
(自分が結婚しているのを承知で付き合ってくれるのだから、納得の上の筈だ)と、口には出さなくとも、どこかで計算しているのではないでしょうか。

こういう性癖、計算も、やはりあなたと彼との、心と体の癖なのです。癖、性癖というのは、自分ではなかなか変えられません。道は真っ直ぐとわかっていても、いつのまにか左に右にそれてしまう、それが癖であり、業です。
それでは、その臍曲がりの癖というのは、どこから来ているのか?

私に言わせれば、社会通念に縛られ、自分と相手の本当の姿を見ないで、付加価値で人間の価値を見てしまう、あなたの中に、どこかそんなところがないでしょうか。

結婚相手の理想として、三高という言葉がありましたね。高収入、高学歴、高身長……。これは果たして、その人の本質でしょうか?三高の男性と結婚した女性は、みごと全員が幸福になれましたか?
絵に描いたようなハンサムで三高で、デートの時にも礼儀正しくて、嫌らしいことも全くないから安心して、友達にさんざんもてはやされ、親戚を招いて盛大な結婚式を上げて、三年後はどうでしょう。子供は何人?と聞こうにも、遥か別の世界の話。だって彼は女性は苦手で、ただ世間体の為に結婚しただけですから。つまり、ゲイってこと。
もちろんこれは極端な例ですけど。筆者があんまりひどい例ばかり見過ぎているのでしょうか。

でも、この例では、まったく本人の中身を見てはいないのではありませんか。見ているのは、表面に提示された付加価値だけです。付加価値というのは「いわゆる社会通念」にほかなりません。「こういう人が優秀、こんな結婚が幸福」という社会通念です。仕事の上でいう、良い意味での付加価値とは異なります。

不倫という、してはいけないとされていることを、ついしてしまう、それも裏返せばまさに、社会通念に縛られていることにほかならないのです。一度そんな邪魔なものを取り去って、自由になってみようではありませんか。


結婚のさまざまなかたち

しかし人の物が羨ましいなんてそんな性格ではなく、本当にしっかりと相手を見て、ほんとにこの人が大事だから、奥さんがいても、そんなことどうでもいいから、というケナゲな女性もあります。これは私の相談者には結構多いタイプですが。

こういう方は運命的に、世間の常識の範疇にはまらない結婚運を持って生まれた方です。成人男女はカップルという形式を取らなければ具合が悪い、というのは、男女関係においてはあまりに実態から離れた束縛のような気がします。正しい結婚の形態というのは、本当はその人個人個人によって違うのです。

花の咲き方は千差万別ですね。
太陽に向かってのびのびと大きく開く花もあれば、叢にひっそりと可憐に咲く花もあります。
春咲く花、寒い冬のさなか、霜に鍛えられて咲く花、移り気な季節にほんのちょっとだけ咲く花、一年を通じて咲き続ける花もあります。みんな美しいけれど、比べられない、比べてはいけない美しさです。

結婚の形態もこの花のように、その人個人個人によって全く違います。
一回だけ結婚して一生そこに収まる人、二回目の結婚で幸せになれる人、三回結婚する人、本妻でなくて愛人でいたほうが幸せになれる人、別居結婚が向いている人、何度結婚しても必ず死に別れる人さえあります。
だから、男女関係、結婚に関して世間常識を当てはめるのは、かえって非常識なのです。そこには、全く別種の法律が存在します。そして、非常識のほうが本当の常識なのです。その常識と法律の存在を、何となく身をもって感じている方には、迷いがありません。

こんなことを言う筆者は、どんな人間かとお思いでしょうが、更新のたびにいつもこのサイトを見てくださっている方々には、何となく想像がつくのではないかと思います。
私はわりあい開けっ広げで、日常でも自分が社会通念から外れた人間であることを、あまり隠しません。もちろん、それなりの苦労はありますが、たぶんこのままで後悔はしないと思います。

それどころか、社会的に私とは比べ物にならないほど、力もキャリアもある立派な方が、外れ者の私に相談を持って来られます。それは私が、人生のスタート地点で自分からドロップアウトしたために、社会通念に縛られないところに居るからです。そのお陰でいささか、自由に真っ直ぐに物を見る力を持っているからです。

その愛が本物であれ偽者であれ、とことんやってみなければ分からないことです。
男女間の欲望というものには、善悪はありません。執着、欲望というのは、満たされるまでは、それから開放されることはできません。喉が乾いたら飲み、お腹がすいたら食べるしかないでしょう。異性に対しても、やりたかったらやるだけやって、嫌になったら止めればいいのですよ。見返りなど、何にも当てにしないで。じつに簡単なことです。
そしてそんなことから自由になり、解き放たれた時に初めて、あなた自身も本物になり、本物には本物の、相応しい相手が現れることでしょう。

えっ、その時は年を取って、結婚しようと思っても高くは売れない?…あなた、今までちゃんと読んでました?(笑)


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