巷談:目次

金は生き物ナリ


しょせん、この世は……

最初からカタい話でも頭に入らないでしょうから、皆さんの一番興味のある話題から行きます。
まず今見えているこのワクの中の背景色、凄いでしょ?これは筆者の好みというわけではないのです。まるで「五時から人間」の頭の中でチラチラする、スナックのネオンサインみたいな色ですよね。
これはお金の話題にあたって、現金に一番縁のありそうな色にしてみただけです.。目が痛くなったら、周囲を見てください。ほんの少しの辛抱。
インテリアを変えただけでお金が儲かるとか、恋人ができるとかいう原理は、風水学には本来ないのですが、そういう意味を象徴する色というのはあります。明るい暖色がそうです。
だからと言って、今日から慌てて赤やピンクばかり着てもダメです。 とにかくどんな方でも、「何が欲しい?」と聞くと、帰ってくる返事はたいがいこれ、お金です。
中には、現金じゃなくて不動産の方が無くならないからいい、なんて方もありますが、今日の話題は現金、キャッシュです。
誰が言ったか知らないけれど、「所詮この世は色と欲」といったアンバイでしょうか。
よく帰って来る答えに、「いやあ、体だけは健康なんですが、金欠病で」とか、「結婚したい!お金持ちと」というのがあります。
「お金がないから健康なのかも知れませんよ」と言っても、どこ吹く屁理屈風、といわんばかりで、今持っているものの有難さに、いっこうに気がつかない。
よほど何か使命感を持っている人でもない限り、「社会の役に立ちたい」とか、「みんなを幸せにしたい」という人は、なかなかいないものです。どこかの団体で洗脳されてしまった人は別ですが。

お金って、気ムズカしいぞォ

お金、富というものは、その人の福分に応じてしか入ってこないものですが、その話は別の機会に譲るとして、今日はひたすらキャッシュ、現ナマです。
「いつもポケットにもっと小遣いが入ってたらナア。これじゃデートもままならず」と嘆いているあなた。そのポケットの財布の中を覗いて見てください。
えっ、財布なんか持ってない?入れるほどお金ないから……?
じゃ、そのお金取り出して見てみてください。お札、何枚あります?
何枚でもいいけど、それがどういう状態で入ってますか?千円、五千円札、一万円札入り混じって、上下左右裏表ゴチャゴチャに、その上折れ曲がって入ってはいませんか。

これはいけません。お金、現金というのは生き物です。それもとびきり気ムズカしい生き物。
それは、生まれてからこのかた、人間の執着と欲望のドロドロした念を吸って、嫌な思いをしているからです。
これ以上ないくらい、人間の業を背負ったものだからです。ただの紙切れなのに、苦労が多いのですよ。
その一枚の紙幣、コインが、どれだけの人間の手から手へ、どんな思いをこめられて流通してきたと思いますか。その間に、人間の愛着、執着、喜び、欲望、後悔、怒り、悲しみ、憎しみ、嫉妬、どれだけの感情の中に投げ込まれ、悲喜劇を体験してきたと思いますか。

お金にだって感情はあるのです。というより、必然的に感情を持つようになってしまったのでしょう。そんなに粗末に扱っていては、持ち主を好いてはくれません。大事にいたわってあげないと、本当に身も心もボロボロになって、あなたからスタコラ逃げ出してしまいますよ。
でも、執着を持つのはタブーです。お金は極端に執着を嫌うのです。このへんは、気まぐれな恋人と同じと思えばよろしい。追えば逃げるし、冷たくあしらえばかえって追ってくる。「でも離れたくないの」、とすがってもダメ。


お金は水性

もともとお金というのは水の性なのです。
カネだから金性だろう、と思いがちですが、お金の最も端的な性質、流れる、流通、一箇所に留まらない、という性質から、水性なのです。
その水性は金から生ずるので、確かに本質は金性なのですが、性質はあくまでも水性なのです。
水というのは、留まって、淀んで、汚されるのを極端に嫌います。「流れる水は腐らない」と言いますね。この場合何で汚されるかと言うと、人間の悪いドロドロした執着の念です。
ですから、出すべきものはサッパリと出して、後に執着から来る濁りを残さず、お金に「アラ、名残り惜しいわね」と思ってもらうぐらいにしましょう。
何も浪費を薦めるわけではありません。出すべきものはキレイに出せば、またきれいなお金が入ってきます。
さきほど「福分」ということを少し述べましたが、「福分」を「器」と言い換えてもいいのです。出すものも出さないでお金を溜め込むと、それに見合った悪い因縁も溜め込むことになります。
いくら貯めても、不思議と病気や災難、子供の非行などで持っていかれてしまっては、何にもならないでしょう。
さあ、今日からうまくお金を流通させて、若いうちは現金よりも自分の「徳分、知識、能力」を溜め込むように、考えを改めてはどうですか。そうすれば将来、大きくなったあなた自身の器に見合った財産は必ずできます。
ついでにこの際、腐れ縁の恋人とも、キレイサッパリ分かれてしまったら?捨てる神あれば拾う神ありです。
異性とお金とは、切っても切れない関係です。このサイトで勉強して生まれ変わったあなたには、もっと別の、あなたにふさわしい恋人が出来ますよ。


こんな超能力者も

お金というテーマに関する話は尽きないのですが、最後に一席、ユニークな方をご紹介しましょう。
私の知り合いの経営者で、それは親分肌の立派な方が一人いらっしゃるのですが、お金に対する執着が人一倍強いのです。
銀行は信用せず、全てキャッシュ払いです。
この方、こないだ私が居合せた時に、家賃を振り込むよう、事務の方に現金を手渡されていましたが、その様子たるや見ものでした。
まず、現金の詰まった財布から、ゴソッと札を取り出します。そして一枚一枚はじくようにして丁寧に数えるのですが、何と、目分量で取り出したお札が、支払いの金額ピッタリ!
何センチ何ミリとか、ここまで、とか印がついているわけでもないのに、一枚の狂いもないのです。
「どう?いつも、数えなくてもこういう具合にピッタリなんだ。オレって、カネに執着が強いから」
我ながら驚いてしまう、ということでしたが、その次です。
笑いながら「ちょっと待ってくれ、いま儀式を捧げるから」というので、何のことかと思ったら、札束を両手で捧げ持ちながら顔を近づけて、何やらブツブツ言っています。私がそっと顔を近づけて聞いてみると、社長のセリフ……
「友達を大勢連れて戻って来いよ……ナ?」とお札に言い聞かせているのです。ついでに自分で、「ハイ!」などと返事もしています。
確かに、お金が生き物であるという、確固とした認識は持たれているようですが、果たしてじっさい、どこまで効果があるものやら……。とっても微笑ましい光景ではありますが。まあ、あなたが真似してもムダでしょう。

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