風水巷談:目次

首相公邸の幽霊話・風水

敷地

当サイトで学ばれている方は、すぐに分かったことと思いますが、この敷地は、南西が大きく欠けています。
南西が欠けているのは、家内が不安定という意味がありますので、しっかりした女房役に恵まれなかったり、勤労意欲がいま一つ、という傾向があります。

首相官邸平面図


更に、ここは非常に大切なところなのですが、この敷地は東西で高低差があり、正面玄関は三階、西側の入り口は一階だそうです。つまり、東が高く、西が低い敷地です。

普通、南が高く北が低いのが逆相で、東がいくぶん高いだけなら逆相ではないのですが、この場合は、建物の正面が高く後ろが低いという、違うタイプの逆相です。建物じたいがフラットでも、勾配のある土地に少し埋まっているわけですから、やはり逆相です。
敷地面積と階数からすると、それほど急激な勾配ではないでしょうし、そのお蔭で内閣府への地下トンネルを設置するのも容易だったのでしょうが、相としてはあまり良いものではありません。

一般的には、南西の東横INNのある一画を敷地に併合して変形を小さくする、というのがセオリーですが、大工事になりますし、なかなか個人の意思で決まるようなことでもないので、この場合は使い方を工夫するしかないでしょう。
内部の平面図がないので具体的には述べられませんが、敷地の南西が欠けている代わりに、官邸の南西方位の相をしっかりとしつらえる、ということが出来ます。
敷地全体ではなく、官邸だけで八方位を割り出し、水場や階段や廊下にならないように、南西と相性のよい使い方で凶意を軽減することは出来ます。公邸のほうも同じようにします。どちらも建物じたいに妙な欠けや変形はないので、内装と使い方の変更だけで済みます。
また樹木も多いので、樹木の力を利用すれば、かなりのところまで凶意を防ぐことができます。

風水による家相改善というのは、方位の自然の摂理と周囲の環境条件に応じた合理的な使いかたを追求することであり、当てモノやオカルティックな信心ではありませんから、必ず効果があります。
しかし、風水に限らず、まだ解明されていない部分も多い分野ですから、ムラがあったり個人差があるのは致し方のないところです。

北東・鬼門

それよりも目につくのは、たぶん大勢の方がお気づきだと思いますが、北東のど真ん中に北門が位置していることです。これは北門ではなく、艮門(うしとらもん)です。
門位置の欠けは小さいですし、正門とは別になっていますし、邸内に真っすぐ向き合ってはおらず、しかもしっかりしたゲートがあります。前の通用門を改修したものということで、更に建物の玄関は東向きなので、大きな凶意はないでしょうが、頻繁に使用するならば、北東方位に何らかの風水学上の補強を施す必要があります。

大まかに全体のバランスを見てみますと、次にポイントとなるのは、北西方位です。
北西は太極の次に安定を重視する方位で、一般住宅では仏間にするのが一番良く、その次は、主人の寝室や書斎にするのが適しています。
女性や使用人が使ったり、出入り口にしたり、水場や空虚な構造にするものではありません。

この場合、北西に官房長官公邸があり、首相公邸は南東ですから、官房長官のほうが安定していて実力があり、首相のほうが腰が座らず、入れ代わり立ち代わり、という傾向が見受けられます


風水学では方位の性質を人間に例えて考えることが出来ますが、北西は一家の主であり、南東は長女又は客人を意味します。
一家の主はドンと構えていて貰わなければ困りますが、長女は早目に嫁いで家を出るのが自然ですし、客人はあまり長く居つくものではないでしょう。つまり、南東は「出入り」を意味する方位なのです。

変化変動を意味する北東に門があり、公邸が出入りを意味する南東にあるのですから、なかなか日本の首相が長期安定政権を持てない、という傾向と一致しています。
幽霊話を抜きにしても、公邸に住まないほうが、政権が安定しそうな感じはあります。
もちろん、私邸がしっかりした家相を備えている、という事が大前提ではありますが。

この見方は、日本の政権の現状を見て言っているわけではなく、日本家相のごくごくオーソドックスな見方なので、家相に関心のある方ならば、ご存知の場合が多いと思います。
(中国風水とは違います。当サイトでは、中国・台湾の風水は採用していません)

問題の公邸は、とても人の住むようなところではない、と言う人もありますが、歴史のある建物で、よほどの理由がない限り、大幅改築などは難しいでしょう。せめて、太陽光を多く取り入れる工夫が欲しいところです。
全体としては、官邸が敷地の北西方位に位置していること、北西の官房長官公邸が安定していることなどを勘案すると、そう絶望的な相ではありません。しかし、南西の大きな欠け、北門と南東の公邸の取り扱いに、課題が残ります。

国家の中心たる首相官邸に対して、一個人が家相がどうだなどと、箴言めいた事を言っても仕方がないので、客観的に大まかな傾向を述べるにとどめ、当サイトなりの視点で話を進めます。


神霊的な背景は

前章で地主神について少し触れましたが、神霊的な背景を下地にして、少し視野を広げてみましょう。
下の地図を見て下さい。かなりの方が、もうお分かりですね。
官邸の北東の線上に、将門塚と神田明神が位置します。
北東は鬼門というぐらいで、この相が悪いと、いろんな霊障を受けやすくなります。何も因縁のない家ならば、少々台所が苦しいね、ぐらいで済むのですが、何かの因縁を抱えていた場合は、まさしく北東は鬼の門になります。



お断りしておきますと、「鬼」というのは悪い意味ばかりではなく、「強い」とか「冥府の住人」とか、はたまた「神」の代名詞だったり、いろんな使い方をされます。鬼子母神様だって鬼神ですし、西洋でいう「妖精」だって、小鬼の一種です。
ほら、気をつけてみると、あなたの家のそこここにも、使い魔や小鬼の姿が…

ただしこの場合は、お招きしていないのに、人を驚かすあまり友好的でない物の怪が、出入りしやすい条件を具えている、ということです。
この地図は普段の八方位ではなくて十二方位に分けていますが、神田明神が丑の方位で、首塚が寅の方位です。元々、神田明神は現在の首塚のある場所、旧地名では豊島郡柴崎村にあったので、どちらにしても官邸の北東方位に位置しているわけです。

神田明神創建:天平二年(西暦740年)
慶長8年に神田台へ、元和2年(1616年)に現在地へ遷座
首塚の伝承:天慶3年(西暦940年)

となっていますから、ずいぶん古い話です。
念の為に古地図を探してみましたが、江戸時代以降しか見つかりません。
現在の皇居は前の江戸城ですし、周囲の地形もそう変わった感じもしないので、新旧の地図を見比べてみて下さい。

やはり神田明神も首塚も、首相官邸から見て北東に位置し、しかも現在では官邸の北東に門が開いている、という事実が、厳然としてあります。
それが、公邸の幽霊話や、余りに激しい首相交代劇に、関係があるのかないのか、それはじっくり考えてみて下さい。
合理的な家相追及も風水なら、こういうオカルト分野も風水なのです。長くこの世界に居ると、目に見えるものだけが全てでないことは、実感するものです。

首塚関連の怪異に関しては、有名ですし、いろんな資料やサイトがありますので、ごく簡単に、下の欄でご紹介しておきます。
平将門関連の概要をもっと知りたい、という方は、当サイトの読み物、「成田山と平将門の永久戦争」をご参照下さい。


将門塚の怪異譚

現在、首塚のある場所は、もともと神田明神があった場所だが、京まで送られて晒し首になったものが、なぜ東京に首塚として祀られているかと言うと、諸説ある。一般的な伝承は、将門の首が胴体を恋しがって故郷に向かって飛んでゆき、この地に落ちたものとされるが、同じ伝承を持つ地が何か所かあり、はたまた肝心の胴体がどこにあるのか分からないので、真偽のほどは分からない。

将門塚のオカルト話で、現在も影響を与えている有名なものは、太平洋戦争終結後のものだ。
この大手町の一帯は、場所が場所なので、何度も再開発の手が伸びた。
中でも代表的なものは、GHQがこれを撤去しようとした時のこと。

GHQとは、若い方はピンとこないかもしれないが、日本の敗戦後、アメリカが日本を完全な占領下に置いて施策を徹底させる為に設置した総司令部である。当然、戦勝国側の機関なので、現地のしきたりや信仰などにはあんまり配慮してはくれない。
将門塚も例に漏れず、遠慮会釈なく破壊されてしまい、モータープールにする計画だった。しかし、その工事中にブルドーザーが転覆して死者が出るなど、どう見ても尋常ではない事故があいついだ。
その為、「ここは尊敬を集めていた大酋長の墓である」と説明して、計画が取りやめになった。

この地は、その後にも昭和48年のビル開発の時に死者が出るなど、尋常ならざる事故があいついだ為、撤去は不可能、ということで、手厚い法要が営まれている。
周囲のビルでは、この塚を見下ろすことのないよう、塚側には窓を設けず、更に塚の方に尻を向けないような特殊な配置をするなど、非常に気を使っているとのことだ。

土地そのものは三井物産の所有だが、この一等地に小さな面積とは言え、塚が残っていることじたい、実際に祟りがなければあり得ないのではないだろうか。
祟り神は霊験もあらたか、ということなのか、リストラの嵐が吹き荒れる中、サラリーマンが次々と災難除けならぬリストラ除けに、首塚にお参りする姿が見られるとの話もあるが、首尾を聞きたいものである。
一説では、首塚と神田明神と他の幾つかの霊地を含めて、東京の結界を形作っているということだが、是非、今後も関東守護に頑張ってほしいものだ。

「2018年3月記述」

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