風水学講座:目次

空亡の不思議・その2


空亡とはどうやって割り出す?もう一度見直してみて下さい。あなたの空亡は違うかもしれません。空亡の構造とその意味。空亡のしかたによってどんな違いがあるか?もう一度チェックしてみましょう。

沢山のアクセス、ブックマークを頂いている空亡の章ですが、この章を公開したのはサイト開設当初ですので、1999年のことです。その後、世間の知識もずいぶん広まり、食い足りないところも出てきた反面、空亡の出し方や意味が分からない方もあるようです。
誤解が残ったり無駄な心配があるといけませんので、続編を公開します。


■空亡とは何か?その構造

東洋占術は、十干・十二支が基本となります。
読んで字のごとく、十干は10種類、十二支は12種類です。

12と10の組み合わせは60通りあります。これが六十干支となり、季節や時間の流れをあらわす暦となりました。
60才になると還暦を祝いますが、これは誕生した年の干支に暦が還ってくる=還暦という意味です。
この原稿を書いている今年、平成20年(2008年)は戊子(つちのえ・ね)の年。この前の戊子の年は、昭和23年(1948年)です。なので、2008年の時点では、戊子年生まれの人は、0歳か60歳か120歳なわけです。

この十干と十二支を並べてみます。

十干 - -
十二支

10と12ですから、十二支のほうが二つ余ります。上の列では戌と亥に十干が配当されていません。この場合、戌と亥が空亡した十二支です。「甲子」「乙丑」「丙寅」…「癸酉」の日まれのグループは、戌と亥が空亡の十二支なわけです。

それでは次の行では、余ってしまった戌からスタートします。戌と亥をこのまま余らせておいては「干支」にならないので、仕方なく戌からスタートし、もう一度十干を当てはめてゆきます。

十干 - -
十二支

戌からスタートしてもう一度、子、丑…と並べていったので、今度は申と酉が余ってしまいました。この「甲戌」「乙亥」…「癸未」のグループに生まれは、申と酉が空亡です。

これを全部、一覧表にしたのが、空亡一覧表のページです。(一番下の表)

と、六つのグループに分かれます。
今はいちおう、生まれた日の干支で見ています。

こういう、文字の組み合わせによる空亡には、何の根も葉も意味もないということで、空亡じたいを否定する流派もあります。
四柱推命を専門とする方は、何故か空亡を取らない方が多いので、空亡を重く見る流派の中から、算命学とか大殺界だのが出てきました。
それはそれで別に構わないのですが、無理に言葉を変える必要はないので、ここでは「空亡」で通します。
また、空亡には何の根拠もない、当たらない、と思われる方は、無視なされば良いでしょう。

筆者は自分の体感で非常に当たるので、空亡を重く見ます。空亡というものを知ってから当たる気がするのではなく、生まれた時から今日までの自分史を振り返ると、偶然の一致というには無理なほど的中してきました。
空亡がどのくらい影響するかしないかは、人によって違います。影響しないタイプの方が、他人に関しても全く空亡は意味はないと無視されるのは、少し乱暴だと思います。空亡のいろんなタイプについて、その3でも述べてゆきます。


■空亡の意味

「空亡」とは前章でも書いた通り、「空」「ゼロ」で「あってなきが如し」です。何があってなきが如しかと言うと、空亡している十二支が、ちゃんと働かないということです。

干支学では、十干を天、十二支を地と見ます。干支のことをそのまんま、「天干」「地支」とも呼びます。
天と地が合わさってこそ天地自然の働きが出るので、天の守りを受けていない地支は、きちんとその働きが出ないということなのです。
「天干」は精神であり、外からの働きかけです。一方、「地支」は肉体であり、自分自身の内部パワーです。空亡していると外からの働きかけが無くなりますが、自分がもともと持っているものが無になってしまうわけではありません。

その為、空亡の影響を受けますと、無闇に気がせいて苛ついたり、いろんなことが自分の思うようにいかない、という感覚に陥ります。
その結果、自分から無謀なことをしてものごとを壊してしまったり、間違った判断をしてしまいがちです。現在の仕事や職場が嫌になってしまって、さしたる理由もなく、転職を決めてしまったりしがちですが、こういう決断をしても、よく転ぶ場合は非常に少ないでしょう。
客観的に見ますと、別に不可抗力の悪いことが起こるわけではないので、自分の判断力や心持さえしっかりしていれば、無事に済む筈なのです。

従って、空亡の影響を受けやすいタイプの人は、何か思うようにいかないことがあった場合は、「自分は今は空亡期なのだから、気分に流されて早まった決断を下すのはよそう。もう少し我慢して頭を冷やしてみよう」と気を引き締めることで、空亡の悪影響から逃れられるのです。

どんな人にも、調子の良い時もあれば悪い時もあります。調子の良い時は何も特別なことをする必要もなく、放っておいて大丈夫ですが、不調な時こそ大切です。
不調な時期の過ごし方で人生に差がついてしまいますので、空亡期の過ごし方を意識することは、とても大事なことです。
調子の良い悪いではなく、地道に田畑を耕して種蒔きをする時期、実りを収穫する時期、と考えれば分かりやすいでしょうか。収穫するのはアッと言う間ですが、その前の期間は長い地道な努力の積み重ねですし、たまには休息も必要です。いつも収穫の時ばかりとはいきません。

■空亡の時期

東洋学の暦は幾つか単位があります。干支による時間の単位の全てに、空亡がありますのでご紹介します。

大運の空亡
大運とは10年ごとの運勢です。十二支にそれぞれ10年づつ当てはめるので、一巡するのに120年かかります。
従って、大運の空亡は20年間です。一生のうちに大運空亡に遭わない人もありますが、子供時代とか働き盛りの時に大運空亡が巡ってくると、少々辛い事態です。

大運を出すのは少し面倒なので、ここではご紹介しません。四柱推命を学んでいる方はできる筈です。男性と女性で違います。
更に、この120年を30年ごとに分類し、春夏秋冬の四季に配当できますので、一生の運勢の流れを見ることもできます。
大運空亡は年の空亡と一緒になると、空亡の働きがより強くなる、或いは働きが無くなる、あるいは全く大運空亡を無視する派と意見が分かれます。
いろんな人を見ていると、活動期に大運空亡に遭遇する人は、やはりいろんな試練が多いような気がしますので、なおさらのこと、空亡に関する認識をしっかり持ったほうが良いでしょう。


年の空亡
自分の空亡が分かれば、あとは普通にその年の十二支で見ます。申酉空亡であれば、12年のうち申年と酉年の2年間が空亡です。


月の空亡
自分の空亡が分かれば、毎年同じ月が空亡になるので、簡単に分かります。毎月の十二支は決まっているからです。
1月=丑、2月=寅、3月=卯、4月=辰、5月=巳、6月=午
7月=未、8月=申、9月=酉、10月=戌、11月=亥、12月=子となります。

例えば辰巳空亡の人は、毎年4月と5月が空亡です。毎年いつも同じ時期なので、わかりやすいでしょう。


日の空亡
十二日の中の二日間です。当サイトの風水暦で確認できます。


時の空亡
時間の十二支も、月の十二支と同じく決まっています。以下の表の通りです。例えば戌亥空亡の人は、毎日午後7時〜午後11時までが空亡になります。同じ生活時間帯に当たってしまいますので、過ごし方を考えた方が良いかもしれません。

午前 後11〜前1 前1〜3 前3〜5 前5〜7 前7〜9 前9〜11
午後 前11〜後1 後1〜3 後3〜5 後5〜7 後7〜9 後9〜11

※大運、年、月、日、時間の空亡のうち、最も気にしなければならないのは年の空亡と月の空亡です。影響を受けやすいタイプの人は、いつもこの季節に変わったことが多い、と体感しているかもしれません。特に注意しなければならないのは、転職です。空亡の年と月には慎重にしなければなりません。

この文章は1998年ごろ書き下ろし、1999年に公開、その後訂正加筆しています。当サイト作者の完全オリジナルで、他の書籍、サイトとの関係は全くなく、www.kumokiri.netドメインの中でのみ使用可能です。一切、他サイトでの使用は許可していませんので、類似サイトにご注意下さい。

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