風水学講座:目次

からだこころと五行五気


からだが資本!

何事も体が資本…と痛切に思う昨今。こないだ表のチャット大会で知らない人と話しながら、体を鍛える話をしてたら、「このテの世界も体が資本かあ…」と呆れ半分、ナットク半分だったみたい。
このテの世界っていうのがよくわかんないが、座って文章書いてるって意味ならば、頭脳労働系のことやってる人は、反対に体鍛えるのにお金かけてもやらなきゃっていう面が強いように思う。
霊感などに関係のあるマカ不思議な世界って意味ならば、それはちと違うような。。。

筆者の感じるところでは、精神と肉体の調子ってのは一致するので、体動かすことと頭使うことと、どっちか苦手なほう、あまりやっていないほうを補ってやらないと、得意なほうもダメになるような気がする。
心身の健康度って渾然一体だから、苦手なほうのことの底上げをしないと、全体のレベルがアップしないってことかしら?
ちなみに、霊感って、体が不健康なほうがどうも強くなるようなので、やっぱり霊感があるってあんまりいいことではないのかも知れない。眼に見えない世界って、あるのは認めるのだが、人間にそれが見えないようにできてるってことは見えなくてもいいからで、見えないことにも意味があるのだと思う。やはり、健康第一ですかね。

ところで、心身の健康に留意するために、知っておいたほうがいいことがある。その人の体質のウイークポイントって、陰陽五行でかなり説明がつきます。予防医学、家庭医学では、むしろ西洋医学より役に立つ智恵がたくさんあります。よく九星に関係のある体の部位とか病気を分類するけれど、これをもうちょっと掘り下げてみましょう。命式で五行を出すのもいいけど、既往症、弱いところのある人はそちらが優先となります。ちょっとチェックしてみましょう。

その前に・・・五行とは?・・・木火土金水(もっかどごんすい)
これ、ジョーシキ。

それでは、五色・・・これもたぶん分かるでしょう。
それでは、五臓・・・五感・・・五味・・・五精・・・五志・・・・・・だんだん難しくなってきました。
更には、五音、五香、五役とか、もっともっと探せばいろいろあるのですが・・・五穀豊穣ってのもありましたね。

何でもカンでも五種類に分ければいいってもんじゃないですが、物質世界の働きが、もともと五行から成り立っているとすると、あんがい理に適ったことかもしれません。これをもう少し、雲切流に系統だててみてみましょう。


感覚器官(五官)

五行の配当にはさまざまなものがあります。今回のテーマである、人間の「からだ」と「こころ」を順序だてて考えてみます。
まず、われわれの外界との接触は、感覚器官によってなされます。
個人の内側と外側を隔てるものは感覚ですが、その媒体となるのは感覚器官です。空気でも皮膚でも内臓でもありません。五官の配当は次のようになります。これは、九星による配当とは少し異なります。



臓器(五臓)

感覚器官の元にあるのは、臓器です。

もっともっといろんな分類ができるのですが、いちおうこのくらいにしておきます。さて、からだの構造の概要が大まかに掴めたら、今度はその働きを見てみます。
五臓はそれぞれ体液を出しますが、これも五行に分類できます。五臓及び五官とつなげて読んでいって下さい。

体液(五液)



臓器の五役

次に、各臓器と感覚との関係を述べます。


臭い(五香)

体臭にもその人の体質、病気などが現れます。
(文字化けするので、意味の近い字をあてたものもあります)


声(五声)

声が大きくはっきりとして余韻のある声の人は、腹が座り充実していて運勢も安定しています。声が弱く語尾が消え入るような人、余韻のない人は、運勢もパッとしません。
何も大きな声を出さなくとも、明瞭でよく響く声であれば、体力も運勢もしっかりしています。大声でも上ずったり途切れたりするのは、虚弱な部分があります。病的な声はそのタイプによって、注意すべき内臓が分かります。
声による判断は、初対面の人でもよく分かります。電話の声質などでも、かなり人物の判断ができるものです。



味覚(五味)

食べ物の味や好みも、五行に配当しています。


感情(五志)

このように、嗅覚、聴覚、味覚、発声、などの各種感覚器官の受け取る情報も、すべて五行に分類されます。漫然と並べた訳ではなく、肉体構造と人間の五感による分類にしました。五行の色は、視覚という分類ではちょっと大雑把過ぎるので、ここではわざわざ分類項目にして書きませんでした。青(木性=肝)、赤(火性=心)、黄(土性=脾)、白(金性=肺)、黒(水性=腎)ですね。

さて、ここまでは体質や病気の傾向の分類ですが、これが人間の心、感情にどういう影響を及ぼすかを見てゆきます。私たちが感じる気持ちの持ち方、思考にも体質と内臓が密接に関係していて、それも全て五行に分類されるのですね。けっこうドキッ!とする人があるかもしれません。(笑)


どういう感情にしろ、激しい感情の高ぶりは、神経症状となって五臓を痛めます。感情を丸くコントロールすることが如何に大切か、改めて分かると思います。
この五種類の感情は、もう少し精神的、意思的なところまで高めた分類法を取ると「五精」となります。奥の深すぎる内容なので、端折りますが、魂=木(肝)、神=火(心)、意(智)=土(脾・胃)、魄=金(肺)、精(志)=水(腎)となります。

この肝・心・脾・肺・腎それぞれの体質によって、まだまだ細かくその人の体質や個性や運勢の傾向を見ることができます。今回は駆け足なので、ざっと端折って全体像を見渡してしまいました。
さて、このように自分の体質や傾向、弱点が分かったら、それを補い強める、日常生活の心がけがだんだんと分かってきます。

もう、少しづつお分かりだと思いますが、例えば肝臓に難のある人は、あまり興奮して怒ったりするのを止めて、食事は酸味食品の採りかたをいつも程よく保つように留意すればいい、と分かります。そして、何の悲しいこともないのに涙がボロボロこぼれてきたり、何となく脂ぎったような体臭が出てきたと感じたら「あ、肝臓が疲れているな、少し休養しよう」となります。
話し方も、あまり怒鳴ったり叫ぶような、ポキポキした強い語調で話さず、心地よく丸い響きのある、しかもはっきりと澄んだ発声で話すように注意します。

声、音というのは振動、波動を内臓に与えますので、かなりの影響があります。うまく声の出ない人は発声練習をすると内臓の働きもよくなります。武道の気合が技の上手下手と大いに関係があるのも、声と体は影響しあっているからです。
五声の法則から言うと、同じ病人であっても、肝臓病で寝ている人は大きな声を出してはいけないが、肺病や腎臓病の場合は少し声がはっきり通るような練習をしたほうが、病気の軽減につながることになります。こんなに違うとは、面白いですね。

こう見てくると、運勢をよくする心がけというのが、何も食品や方位や家相、あるいは気の持ち方、というだけのものでもないことが、お分かりになるでしょう。眼に見える部分と心のありかた、行動、生活態度全般が密接に絡み合って、こころとからだと運命を形づくっていることが分かると思います。

でも、注意すると言ってもなかなか、「怒らないようにする」具体的な方法が思い浮かびません。腹が立つものは立つでしょうし、我慢するのはもっとマイナスです。そこで、怒ってはいけないのならば、腹が立たないような体質を作る為に、もう少し具体的事例を挙げます。

体を作るのは食事です。これを五穀、五果、五畜などといちいち小項目に分類するのは面倒なので、主な食品をズラズラと並べていきます。いわゆる風水ラッキーアイテムなどとは違って、漢方としてきちんとした根拠のあることですので、是非覚えて下さい。


体質の五行による食品分類

☆いちがいに、この食品を沢山採ると良い、という訳でなく、これらの食品がウイークポイントなので、その調整をする、ということです。採りすぎと足りないのは、同じように良くありません。
また、全員が○○体質に偏っている訳ではなく、それほど特徴がはっきりしない人は、比較的バランスの取れた体質なので、それほど気にせずに多くの食品をバランスよく採り、仕事と運動をバランスよくしていれば良いことです。しかし、からだやこころから、何か特徴のあるシグナルが発せられた時には、それを見逃さないようにすることが大切です。(食品にはあまり見慣れないものもありますが、いちおう参考までに)

肉類はあくまでも五行の分類であって、殺生とつながりますので、多く食べたほうがいいというわけでありません。各獣肉類の成分による分類です。採るにしても、健康目的ですから少量にしたほうが良いでしょう。

外因・内因

最後に、からだとこころが病む原因を述べておきます。外因と内因に分かれます。外因とは次の五悪です。それぞれの五臓の嫌う外気、五悪のことです。季節とも関係が深く、この五悪に遭うと、それぞれの五臓が傷つけられ、病変を招くとされています。外邪とも言います。


五悪のほうが環境から来る「外因」であるのに対し、「内因」は生活態度や心のありかたからきます。自ら心身の病を呼ばないように、これらの要因による生活態度を見直してみて下さい。

以上の要素に、五志を加えます。憂い悲しみ、怒りなどの悪感情を持ったり、他の感情でもバランスとコントロールを失うことが抵抗力を弱める内因となります。

以上、今回は漢方医の真似しちゃいました…(^^ゞ

(2003年頃記述)

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