鑑定をしていて、時々、受けた仕事以外に(う〜〜ん…)と考え込んでしまう時があります。
それは、家族全員のお名前を見た時に、明らかに(これはつけてはいけない名前だ…)と感じる時です。こういうケースでは、子供三人の場合、その全部が良くない、ということが多いようです。こちらは姓名判断を頼まれているわけではないので何にも言いませんが、名前をつける時にはよく考えて欲しいなあ…とつくづく思ってしまいます。
子供さんが生まれたばっかりだったりすると、尚更のこと、惜しいな…と思うのですが、みんな、子供が生まれた時には姓名判断の本の一冊ぐらい、読まないですかね…
名前はいったんつけたらそう簡単には変えられませんし、名は体を現す、とも言いますし。
それとも、名前をつける基準が、筆者の考えとは違うのでしょうか。或いは、昨今の姓名判断の本が、余りに浅かったり、又はネットで画数の吉凶だけを見ておられるのでしょうか。
パッと一目みて分かるということは、いちいち画数の計算はしませんので、使う字の意味や発音や字面が良くない、ということです。
名前には、画数以前に守らなければならない原則がありますので、それを述べてみます。
親たるもの、勢いや雰囲気で子供の名前をつけてしまうと、後々響きますので、画数だけ気にせずに、まず次の原則を考えるようにして頂きたいと思います。
一、読みにくい名前、男女不明の名前
読みにくいというのはみんな気にすると思いますが、男女別の分からない名前は意外に多いものです。梓、薫、千秋、裕紀、泉、美和など…田中角栄元首相の名前も、無名の人だったら男女がはっきりしないですね
。たまに、男女どちらが生まれてもいいように、どっちにも使える名前を用意しておいた、なんて話もありますが、これもちょっと首を傾げます。
読みにくい名前、男女間違えられるような名前は、当人が一生苦労しますので、やめましょう。
あと、姓との続き加減によってはヘンな語呂合わせになる場合がありますので、これも十分に注意しましょう。
一、いかにも「芸能界」な名前
カナーリ多いです…。芸能人の名前をそのまんまつけちゃう人…声を大にして言いますが、芸能界は特殊なところです。「普通の幸福」を手に入れたかったら、絶対に芸能人の名前はやめましょう。
知り合いでも一時売れていた流行歌手の名前をそのまんまつけちゃった人が居ますが、何年か後にその歌手は売れなくなって失恋して、自殺未遂しました。ありふれた名前なら構いませんが、明らかにそれと分かる名前なので、こういうことは絶対にやめましょう。
芸能界入りを目指したいのなら、本名には地に足のついた名前をつけて、芸名は別につければいいことです。
あと、花柳界みたいな名前も止めましょう。芸能界も花柳界も似たようなもので、言ってみれば自分自身を犠牲にして媚を売る商売です。本当に芸の才能があるのなら、芸能界っぽい軽い名前をつけなくとも、絶対に成功します。名前は「可愛い」ことを望むのはほどほどにして、堅実を旨としましょう。
「どうしてもこういう可愛い名前がつけたい」と望む気持ちは分かりますが、好みというのも業(ごう)です。
時々居ますよね、どうしてもヤクザばかり好きになってしまう女性とか、派手派手で浪費家で家庭をかえり見ない、しょーもない女にばかり引き寄せられてしまう男性…流行歌手の名前をつけたくて仕方がないのも、あなた自身の悪業です。子供につけるのはやめましょう。
一、偉人、親族から受けついだ名前
こちらは、芸能界とはまた別種の憧れから来るのかも知れませんが、世界的に知られたような偉人の名前は、庶民には重過ぎます。「名前負け」というやつかも…
親や祖父母の名前そのまんまや一字貰ったりするのは、因縁が近すぎて凶名になると、昔から言われています。親族は嫌でも因縁が近いのですから、子供には別に新しいパワーを注ぐ積もりで、違う名前をつけてあげましょう。
それと、家族間の関係で言えば、太郎、次郎、三郎、(一、二、三だけでも同じ)というのは、現代ではちょっと???です。封建時代は長男重視で、次男以下は余計者扱いだったので当人に引導渡す意味でこういう名前のつけかたもアリかも…。
ですが、現代では結婚して一家を構え、会社でトップに登りつめようとする時にも名前が「○二」「○三」では、ちょっと気の毒な気がしますが。
しかし数のつく名前でも「一」は「唯一無二」という意味で悪くはありません。しかし、二以降は、やっぱりやめておきましょう。
一、一字名、重すぎる又は軽すぎる名前
一字名は、姓が何文字であっても、あまり良くありません。画数計算のできる方なら分かると思いますが、一字名はどうしてもどこかに同数現象が出てきますので、吉凶が極端で浮き沈みが激しいという暗示があります。政財界のトップに君臨する人で、一字名はあまり見かけないと思うのですが、もしトップに立っても、なかなか長続きしづらい暗示があります。
重すぎたり軽すぎたりというのは、姓名を書いてみれば分かるでしょう。極端に字画数が多くて、一回名前を書くのにふうふう言うのでは、何だか常に重い荷物を背負っているようですし、逆に、これ、何のアルファベット?というぐらいに字画の少ない軽いだけの名前というのは、フワフワして頼りにならない印象を与えます。
筆者が名前をつける場合は、総画数がだいた24画から38画か、せいぜい41画に収まるようにしています。部分部分にあまりにこだわるよりも、全体がほどよく納まることのほうが重要だと思っています。
一、特殊な字、具象の字を使った名前
特殊な字というのは、何種類かのパターンがあります。
一つは高貴過ぎる字です。「神」「仏」「皇」「貴」「尊」などのエラ過ぎる字。
もう一つは、卑しかったり怖かったり汚かったりする字で、これは人名漢字からはほとんど除外されていますが、人名漢字も何度も編纂され直しており、現在は拡大の方向に向かっているようです。常識的に見て感じのよい字をつければ良い筈ですが、画数を合わせようとする余り、中には無理な字をつける方もあるようです。
具象の字というのは、画数を合わせる為に仕方がない場合もあるのですが、人名は原則として具象を避け、抽象の字をつけることになっていますので、覚えておいて下さい。
例えば、「花」「牡」「牝」は具象ですが、「華」「雄」「雌」は抽象ですね。
具象の最たるものが動物を表す文字なのですが、人名用漢字にはかなりの数、動物の字が入っています。これは、長年にわたって、動物の名が人名によく使われてきた歴史によるものでしょうが、やはり避けるようにして下さい。
空想上の動物ならいいのだと、龍とか麒麟というのもありますが、やはり名前は堅実を旨とします。名づけの先生によっては「龍、竜」は殺生因縁があるので使わない、という方もあります。「龍虎」「麒麟児」はまあ、角力取りの四股名ぐらいで留めておいたほうが無難でしょう。
とにかく、大人やもうつけてしまった名前は、改名するのは大変なので、改名できる時期が来るまでじっくり待つしかありませんが、差し当たり、新生児の名づけには慎重を期して下さい。届けてしまってからでは遅いですし、学校に上がったら社会に出るまでは変えられません。社会に出てからも、年々改名は大変になってきているようです。まずは、子供の名前だけは軽はずみなつけかたをしないように、十分な注意をしてください。
この章で書いたことをまずクリアしてから後に、画数だの発音だの、五行だのを気にして下さい。女性名に関しては別項がありますので、そちらに添って更に検討して下さい。
現在のところ、身近な人しか改名はお受けしていませんが、新生児の名づけはどなたでもお引き受けしますので、ご遠慮なくお申し出下さい。
四股名に関する面白いサイトを見つけましたので、ご紹介します。傑作揃いです。
珍四股名大全集
http://www8.ocn.ne.jp/~okane-d/page020.html
女性の命名というのは、男性の命名に比べると非常に難しく、私なども改名を頼まれたりすると、十日も半月も考えたあげく、完全な吉名がつかないことさえあります。
姓との配合が難しいのはもちろんですが、何とか使いやすいように、前と呼び方が同じで違う字を使用する場合などは、特に苦労します。
改名というのは、名前をつけてもらう方も一定の努力が必要ですので、せっかく改名したが、また別の流派で見てもらったら凶名だったのでまた変える、などということのないようにしたいものです。よく考えないで、いろんな人の意見に振り回されると、こういうことになります。
特に、単純に画数だけで姓名判断をしている人は、本稿の「女性名のタブー」のことなど全くご存じないか、無視する方が多いので十分注意してください。
女性の名前がつけにくいというのは、男性に比べて、制約が多いからです。
女性の名に限った問題に触れる前に、男性の名にも通じる一般的な注意をいくつか述べておきましょう。
まず現実的な理由では、見てすぐに性別が分かるということです。男性か女性か分からないような名はほとんどが凶名とされています。一般的によく使われる名の場合はそれほどのマイナスにはなりませんが、現実的に不便なこともあるでしょう。
また、女性に多いのですが、あまりに可愛らしく華やかな名、花鳥風月を謳ったような美名は、花柳界とか芸能界向けの名前です。
一般人がむやみにこういう名前を持つと、遊び好きの不倫妻ということにもなりかねず、あまりお薦めできません。芸能界向きの名ならいい、という方もおられるかも知れませんが、芸能界というのは偏業(特殊な仕事)の中でも特に幸せ薄い暗示のある職業です。
スター、アイドルといえば聞こえはいいようですが、「河原乞食」という言葉があるように、いわば不特定多数の相手をする芸者のようなもので、世間一般の個人的幸福を犠牲にしてはじめて成り立つ仕事です。また別項で述べるように、人間のドロドロした想念をまともに受ける立場でもあり、一般の人が真似をして芸能人と同じ名前をつけたりすると、決して良いことはないでしょう。
同じように、歴史上の偉人とか、両親の名前から一字取ったりというのもあまり良くありません。
世間に知れ渡った名前(偉人)、また本人に近しい名前(両親)の名を頂くのは、良くも悪くもその因縁をも引きつぐことであり、あまりよろしくないとされています。
偉大な仕事をしたり、幸福な生活をしているからいいじゃないか、という意見も出るかもしれませんが、その因縁を引き継ぐことが当人にとって正しいか否か、ということは簡単には決められない問題です。
「名は体を現す」というように、名前というのは単なる識別記号ではなく、当人とほとんど同じように生命を持つものですから、当人自身と同じように唯一無二のものとして、鄭重に扱われるべきものです。
それからこれは当然のことですが、あまりに読みにくい名前、語呂の悪い名前、汚い名前、動物などの名前などは避けるべきです。汚い字や、動物などの名は役所で受け付けてくれないようですが、案外気がつかないのは語呂合わせでおかしな名前になる場合で、気をつけたいものです。
最近、インターネットの世界でも変わったドメインを取得する方があり、「週間アスキー」でも特集をやっていました。「nomeri.com」(のめり込む)「ne.com」(寝込む)「i.nu」(犬)「hikanukobinukaerimi.nu」(引かぬ媚びぬ顧ぬ、だったか、なんかこんなような名称でしたがはっきり覚えていません。頑固そうな方ですね)などユニークなドメインがあるようです。
私のサイトでも「taore.com」(倒れ込む)などと出来ないことはありませんし、占いのサイトなので別におかしくはないのですが、本当に倒れてしまったら困るので止めにしました。
蛇足はこれくらいにしますが、こういう具合にいろなな制約がある上に、見てすぐ女性の名前と判別できる名というのは、意外に少ないものです。
「子」「美」「代」「恵」とか「奈」「香」などがつけば確実に女性と分かりますが、「み」が「見」になったり「身」になっている方を時折見かけます。「子」ではなく「古」とか「瑚」などにしている方もあります。
おそらく姓名判断で決められたのでしょうが、いかにも無理矢理ひねり出した名前に見えて、こちらも首をひねってしまいます。
それにひきかえ男性の方は「一、二、三」の数字、一字名をはじめとして「郎、朗」「夫、雄、男」その他数えきれないほどたくさんの字が使えます。これだけでもかなり名付けやすくなります。
もう一つは、男女の陰陽の法則からして、女性につけてはならない字、画数があることです。
まず画数ですが、一般に吉数とされていても、女性にとっては吉数でない画数があります。
21画、23画、25画、29画、32画、33画がその代表です。(私はこのうち、23画と32画は男性にとっても凶数としています)
これらの画数は男性には吉数でも、女性にとっては凶数になります。
それから、字義の上で、女性につけてはならない字があります。「光」「照」「勝」「優」などです。
それから、男女ともにあまりに高貴な名もよくないとされています。「皇」「帝」「神」「聖」などです。また私の知っている限りでは、「幸」の字も、字義とは反対にあまり家庭的に恵まれない方が多いようです。
最後に、女性にとって一番の凶名は、濁音のつく名です。
「かずこ」「みどり」「しのぶ」など、すべて孤独、後家運の暗示のある凶名です。これは女性だけの話で、男性には濁音がついても差し支えありません。
こう見てきますと、ただでさえ制約の多い人名に、女性の名にはさらに多くの制約がつくわけで、名付けが難しいのも無理のないことといえます。
あと、四季のつく名前、花の名前なども、移り変わり、散るという暗示があるところからあまり良くないとされています。
これは男女ともに言えることですが、一般的に具象の文字、つまり具体的な物の名前は、あまり使わない方が無難とされています。
では、画数や音など細かいことは別にして、どういう名前が良いかといいのでしょう。
大まかな見方として、奇を衒わない、華美でない、強すぎず弱すぎず、奥深い意義を表現しながらも、ふんわりとその人を包容するような名が良いでしょう。
名前というものをやたらに神秘的に捉えて、数霊術だとか音の配合だとかにむやみにこだわる必要はありませんが、名前も相の一つ、人相手相、名前の相、と考えればお分かりいただけると思います。
それは例えば、着ている服の役割とか印象と同じように捉えれば、もっと無理なく理解できるでしょう。
フォーマルドレスにハイヒールの時と、ジーンズにスニーカーの時では、本人の気持ちも行動形態もまったく違うように、名前の役割、暗示力というのは馬鹿にできないものです。
一生涯、名前という同じ服を着て通すわけですから、あまりに奇抜だったり、何となく疲れる名前は凶相になってしまうのです。
最後に、女性にとって大きな問題である、姓について触れておきます。
よく、名前が悪いので改名を薦められたが、どうせ結婚したら姓が変わるので、今変えても意味がない、という方があります。
これは大きな間違いです。私は姓名判断をする時には、女性と男性では姓と名の判断の比重を変えています。
男性にとって一番重要なのは姓名全体の画数ですが、女性の場合、特に独身の女性にとって一番大切なのは、姓名のうちの名、ファーストネームです。
最初からこの部分が悪いと、良縁には出会うことができません。かりに生涯の伴侶に出会っても、夫の運を克し、良い家庭を築くことは難しくなります。特に濁音のある方の場合は、すぐにでも改名された方が良いでしょう。
それに、結婚して姓が変わる問題ですが、これはその方の前世と関係があります。
すなわち、結婚して他家の人となり、生涯をその婚ぎ先で全うするという女性は、もともとが婚ぎ先の人間だと考えた方がよいでしょう。嫁ぎ先の先祖の生まれ変わりであるか、または前世でもその家に嫁いできた方だということです。
世間には非常に不思議なこと、隠された真実があります。
例えば前世で夫婦だった男女が親子として生まれてきたり、同じ人と不倫を繰り返していたり、というケースもあります。
嫁姑の仲の悪さというのは、世間の通り相場のようになっていますが、実際にはあんがい、実の母娘以上に仲の良い嫁姑もあります。
これは、前世でその家の娘だったものが、いったん他家に生まれた後、嫁という形でその家に戻ってきたわけで、お母さんにしてみれば他家に預けていた娘が戻ってきたも同然なわけです。仲が良いのも当然と申せましょう。
考えてもみると、結婚一回という普通の女性ですと、実家で暮らすのは生まれてからのたかだか二十数年で、その後の五十年以上の長い時間を嫁ぎ先で暮らすわけです。
嫁ぎ先の姓を名乗って暮らし、肉体的にも嫁ぎ先の血を引く子供を生み、生涯を終えればその家の墓に入るわけですから、一生を通じてみると実家の影響というのは比較的小さなものになります。
「女、三界に家なし」とか「腹は借り物」とか言いますが、夫婦別姓などの考え方が主流になってくると、またこういう前世関係、因縁の交差のしかたも変化してくるのでしょう。
とにかく、あまり先読みとか小賢しい計算をせずに、良いことはどんどん実行してみることをお薦めします。
本格的に名前を変える場合は一定の手続きがありますので、具体的なことについては別の項でご紹介します。
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