みんなの風水:目次


九星が語る職業理念



この章は、「適職探しと現実」(みんなの風水)の姉妹編です。


私達は、特に才能も特別な力もない、普通の人間です。少しは良いところもありますが、欠点だらけです。それでも、一生懸命生きています。しかし、うまくいかないことがあります。特に昨今の社会情勢では、仕事で悩むケースは少なくないでしょう。

姉妹編の「適職探しと現実」で、土くれでも自分なりに鍛える、という話をしましたが、どんな鍛え方をすればいいのか、こちらのコーナーで、もう少し具体的に考えてみましょう。
現状、勤め人で、職場に関する悩みがある人にとって大切なのは、あまり漠然と夢や理想を追い求めたり、人と比べたりするのではなく、その人なりに地に足をつけて考える、ということではないでしょうか。経営者だとまたいろんな問題が絡んでくるのでしょうが、自分の仕事にどう取り組むか、という意味では同じです。

その上で大切なのは、仕事に対して「理念を持つ」ということです。理想を求めるな、と書きましたが、理念と理想は違います。現実がうまくいかない人にとって、漠然とした理想は、むしろ邪魔になることが多いのですが、理念は必要です。
理念といっても良いことばかりではなく、悪人も悪人なりの理念を持っていたりしますが、自分を向上させる方向での理念を持つ、ということです。

適職の考え方はいろいろありますが、九星にはそれぞれ、該当する業種があります。しかし現実には、九星占いの通りではなく、どんな業種、どんな職業にあっても、いろんなタイプの人、いろんな九星の人が居ます。

例えば、IT業界に本命三碧木星や四緑木星の人ばっかり集まっているわけではありません。
しかし、しばしば各種の業界が、九星や五行と関連付けて語られるのは、業種の持つ性格と、五行や九星の持つ性格によるものです。
この本命星だから、この業種に入れば成功する、というような単純なものではないのですが、本命星ごとにある種の傾向があります。同時に、業種にも一定の傾向があります。しかしそれは、目に見える一定の職業のことではなく、傾向、性質のことです。
一白水星を例に取ると、この「水」は自然界の水のことではなく、水の持つ「流動する、低いところに集まる、冷たい」というような性質を端的に現したものです。

その性質を利用して、各人の仕事への係わり方を考えてみよう、というわけです。あて物の占いではなく、一つの九星哲学理念のようなものです。

九星が出てきますと、どうしても、自分の縁の深い業種はどれだ?、と、そっちの方向に考えがいきがちです。もちろん、縁は深いので、九星に該当する業種に行きやすい傾向があります。しかし、それで成功するとは限りません。
大切なのは個人個人が自分の仕事に取り組む上での係わりかた、理念です。どういう業界のどういう職場に居ても、そういう気持ちで職務を遂行していけば、周囲に受け入れられやすく、自分も比較的気持ちが良くてスムーズにいくだろう、ということです。
それでは、九星別に考えてみます。



一白水星

縁の深い業種:印刷業、医療・治療関連、飲料製造、醸造業、風俗関連、鮮魚関連

本命一白水星の人は、よく考えて深くものごとを見抜く洞察力が特徴で、無謀な行動に出ることはないでしょう。また、本音をさほど反射的に顔色に出さないほうなので、駆け引きに於いては有利に運びます。統率力もあり、大局的な視野を持てるという特性もあります。
もう一つの特性として、秘密を保持したり、管理がしっかりしている、という特技がありますので、大事な物や情報を管理保存するには適任です。性格に意外と激しい面があって頑固でもあるので、自我をあまり主張することがなければ、誠実さが評価されるでしょう。


二黒土星

縁の深い業種:衣食住に係わる事、農業、リサイクル関連、土木工事、陶器、乾物、助産士、菓子店、コンビ二

本命二黒土星の人は、何事に対しても粘り強く、合理的な判断力があります。その才能は現実的な方面に発揮されるので、実業界では着実な成果を挙げるでしょう。あまり知的な学問・芸術に対して憧れやコンプレックスを持たず、現在の自分に自信を持つことがカギになります。
行動的でもあり、管理能力もあり、人の役に立ちたいという信念も持ち合わせた努力家なので、信頼できる人に出会った時には、その長所が遺憾なく発揮されるでしょう。扱う商品に関しては、広く大衆に恩恵をもたらす、しかも安価で堅実な路線を目指すと良いでしょう。


三碧木星

縁の深い業種:音楽関連、電気・通信関連、弁護士、アナウンサー、寿司店、青果業、花火、マスコミ関連

本命三碧木星の人は、相手をひきつけてやまない説得力と交際術を持ち合わせています。また、独創的なアイディアで、新しいものを生み出す才能にも恵まれています。時に応じて、臨機応変な対応の出来る融通性もあり、自分の主張が相手に通りやすいという、得な性格です。
しかし、あまりに現金な行動を取ったり、目から鼻に抜けるような要領の良さを発揮すると、かえって不利な立場になりかねません。骨身を惜しまないサービス精神を仕事にも生かし、あなた本来の率直さと親切心を発揮して誠実に事に当れば、大いに周りに可愛がられるでしょう。


四緑木星

縁の深い業種:外交、ブライダル関連、通信関連、貿易、旅行社、運送業、通信販売業、アパレル関連

本命四緑木星の人は、流行に敏感な面と、逆に現実的な面が微妙に混じっています。情勢を見抜く力があり、バランス感覚が優れているので、組織、会社、また家庭に於いても重宝がられるでしょう。その反面、人当たりが良さそうに見えても、意外に内面(うちづら)の悪い部分があるようです。
何かしっくりいかない場合には、そういう二面性が、職場や家庭に於いてどのように影響しているか振り返ってみると打開の道が見えてくるかもしれません。いろんなことに満遍なく気を使うのは良いことですが、いざという時の決断力に問題があるので、ある程度は切り捨てる覚悟も必要になるかもしれません。

五黄土星

縁の深い業種:帝王、独裁者、又は零落した者という象意のみで、特定の業種はなし。

本命五黄土星の人は、とても多芸多才で、目から鼻に抜けるようなところがあるか、或いはあまり自分を表現しないかのどちらかでしょう。本音は頑固で気の短いところがあり、時として自制心が抑えられない激しさがあります。人に対しても、親分肌で徹底的に人の面倒を見たり、反対に敵を多く作ってしまったりという、極端な面があるので、「中庸」が課題でしょう。
いったん目的と定めたことに対しては、非常な頭の良さを発揮しますが、その頭の良さを私利私欲に使わず、いかに社会の為に役立てるかがカギになります。一つ間違うと、怠惰になって遊びに走ってしまいがちなので、専門を定めてそれに向かってそれだけ邁進していくかが最大の問題でしょう。


六白金星

縁の深い業種:電鉄・車両関連、宗教家、エンジニア、官公庁関連、時計・計器業、運動具関連、貴金属業

本命六白金星の人は、非常に明敏な洞察力が備わっており、哲学的とも言えそうなほど、鋭い知性を備えています。それが時として、普通の人の及びもつかない考えに至ったり、変わった思想を産み出す元になったりもします。一見して物静かな人に見えるのに、内面には複雑な矛盾を抱えているのも、そういう面から来ています。
仕事の上では、その鋭さと複雑さの為に、他人の裏が見えすぎてなかなか行動に移せなかったり、とりとめのないことで悩む傾向ともなりがちです。知性と洞察力を生かしながらも、現実面では如何にスッキリとものごとを割り切って、身を処すことが出来るかが、課題になるでしょう。


七赤金星

縁の深い業種:飲食業、金融業、金属加工、歯科医、外科医、弁護士、講演家、レジャー産業、ゲーム関連

本命七赤金星の人は、何かにつけてセンスが良く、それも現代的で明るく楽しい雰囲気をかもし出す力があります。良くも悪くも目だって、強い影響力を持っている為、味方やファンも多い反面、敵も作りやすいタイプです。しかし、それを気にしない、楽天的な性格も持ち合わせています。
仕事の上では、人が目をつけないような平凡なことに新鮮な息吹を吹き込み、高尚な理念を与える力があります。それは斬新さと古典的な豊かさを兼ね備えたものとして、広く受け入れられるでしょう。仕事の上でも、この才能を生かして、今まで人が目をつけなかったものを、有効に再利用してみるなどの工夫をしてみると良いでしょう。

八白土星

縁の深い業種:銀行、不動産仲介、建設業、土木請負業、旅館・ホテル業、質・骨董業、スーパーマーケット

本命八白土星の人は、人一倍先見の明があり、無から有を産み出す力があります。計算が立ち、自分の直感力をうまく仕事に生かしていくことが出来ますので、一瞬のひらめきをうまく捉えていけば、大いに仕事の上に活かせるでしょう。
経済観念も発達しており、蓄財も上手ですが、身内の問題に絡むことでは倹約精神はほどほどにしたほうが、何かとスムーズにいくかもしれません。また、勢いが良い時はどんどん進行するのですが、いったん事が滞るとなかなか動かないというムラッ気があるので、コンスタントな持続力をつけるのも、今後の課題でしょう。


九紫火星

縁の深い業種:保険・証券業、美容・理髪業、警察官、教師、劇場・映画関連、書画宝石鑑定、モデル・芸能関係

本命九紫火星の人は、社交性があって豊かな外交手腕を持っています。相手を説得できる爽やかな弁舌の才もありますが、時としてそれがポイントから外れて、理屈の為の理屈になりがちなのは注意すべき部分です。流行に敏感だったり人の見る目を気にする面があり、しかも頭の回転が早い為に、いろんなことを思いつきます。
しかしそういう頭の良さが、必ずしもプラスになってはいないのが惜しいところです。理屈っぽさを出さないこと、小才を効かせないことと、たまには、腹をくくってお任せという気持ちになってみると、長い目で見るとプラスになるかもしれません。



このように、本命星ごとの性格、傾向を、少し仕事の上でどういう風に考えたら良いか、という方向に絞ってアレンジしてみました。
誰しも、理想的なやり甲斐のある恵まれた職場環境は、なかなか与えられないものです。しかし、ただ漠然と与えられた仕事をこなしたり、心に毒を溜めつつ、針の筵の上で我慢するのではつまりません。今のままで、九星なりの特徴を生かした職業理念を持てば、また見える景色も違ってくるかもしれません。

五行や九星は、人間を支配したり操っているわけではありません。解釈と使い方次第です。見かたによっては、どういう心根で、どういう面を生かしていけばいいのか、ということを教えてくれているのです。

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